パーフェクトブルーを観た
感想を言葉にしないことに決めた。その方がいいことだってある。私の性格上すごく珍しいことだけど。
ずっとぼーっとしていて、すごく背筋が伸びたまま意識が遠くにあるような感覚で映画館からバスターミナルまで歩いた。光や風が心地よかった。
ひどく落ち着いた自分のことがすきで、もう少しだけ、ひんやりしたところにいたい。
久しぶりに履いたハイカットのコンバースは足の前方の隅が痛くなって早く脱ぎたくなっている。
全部そうなるように決まっていたことかもしれないけれど、そういう風に事が運んでくれてありがとう。それでいい。そう思える。
実体としての人間と深く関わるのは恐ろしいことだ。ふれていたものが、ふれられなくなってしまった体験をした。
いつでも誰に見られてもいい自分でいたいと思ったけれど、じゃあいつ鼻をほじるんだろうという現実的な問題はある。
明日もやっていける気がした。コンビニのもちもちしたたい焼きがとても美味しかった。さよならを声にして届ける苦しみや悲しみや切なさはまだ知らない。さよなら。